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ローン金利入門

借入れをすると、必ず金利がついてきます。これは金融機関が儲ける部分です。

「お金を貸してあげるから、多めに返してください」

ということです。
金利は低い方がローン利用者にとって嬉しいことです。

「残金に対して何%のお金を元本返済以外に支払うのか?」

が金利の%です。
例えば、年利2%で1800万円借りた場合の金利の計算は、 この2%の金利は年利ですから、もし年間支払い回数が1回だけなら、
(元金返済+36万円)がこの年の返済額となります。
でも普通は毎月返済です。もし仮に毎月の元金返済額が100万円とすると、支払う金利の額は

1ヶ月目 = 1,800万円(残金)×0.02(金利)÷12(ヶ月) = 3万円
2ヶ月目 = 1,700万円(残金)×0.02(金利)÷12(ヶ月) = 2.8333万円
3ヶ月目 = 1,600万円(残金)×0.02(金利)÷12(ヶ月) = 2.6666万円

となります。元金も含めた返済額は、

1ヶ月目の返済額 = 103万円
2ヶ月目の返済額 = 102.8333万円
3ヶ月目の返済額 = 102.6666万円

です。

分かりやすくするために、元金均等返済の計算を使いました。
他にも返済方法はありますが、金利の考え方は、基本的にはこういうことです。

金利の種類

金利には大きく分けて2種類あります。

固定金利

固定金利とは、金利を一定期間固定にするものです。
金利変動のリスクがないため、変動金利よりも金利が高く設定されています。固定金利にも色々あり、

  • 全期間固定金利
  • 期間限定の固定金利
  • 固定・変動切り替え型

など様々です。
金融機関によっては固定金利を取り扱っていない場合があるので注意が必要です。

変動金利

変動金利とは、金利の動きが反映され、支払う金利の割合が変動するものです。
年間2回金利が見直され、それを受けて数年に1回の割合で支払額が変動します。金利が下がる場合は限度なく下がりますが、金利が上がる場合は

「返済額の増額は、それまでの返済額の25%以内」

という規定内に収まります。しかし、それ以上に金利が上がっていた場合は、未払い利息が発生することになり、後で支払うことになります。

返済方法の種類

金融機関が不動産投資に対して融資してくれるローンには2種類の返済方法があります。

元金均等返済

元金均等返済とは、元金返済と利息返済のうち、毎回の元金返済が同じ返済方法です。
金利は残金に対してかかるので、最初は毎月の返済額が大きく、徐々に毎月の返済額は減っていきます。

例えば、1800万円を年利2%で借りた場合、最初の月の返済金利額は、 となり、(元金返済額+3万円)が最初の月の返済額です。

返済が進んで、残金が900万円になった時点の返済額は、 なり、(元金返済+1.5万円)がこの月の返済額です。

このように元金均等返済は、元金に対する返済は一定で、支払い金利は毎月違うという返済方法です。
金融機関によっては取り扱っていない場合があるので注意が必要です。

元利金等返済

元利金等返済とは、毎月の返済額(元金返済+利息返済)が毎回同じの返済方法です。
毎回返済する額は同じですが、その内容が毎月違います。
最初は金利返済割合が多く、元金返済に占める割合が少ないので、なかなか元金が減っていきません。返済が進むにつれて、元金返済が加速していき、その分金利返済の割合が減少していきます。
最終的な返済額は、元利金等返済の方が少し多くなります。
こちらの返済方法の方が一般的で、恐らくどの金融機関でも扱っています。

ノンリコースローンとは?

通常、金融機関から不動産取得についての融資を受ける際、銀行は人の信用力と担保の換金力について評価し、融資を行っています。しかし、一部の銀行や信託銀行では、購入予定の不動産の収益力のみを評価し、融資を行う場合があります。
こういったローンをノンリコースローンといい、日本では一般的ではありませんが、欧米では主流の住宅ローンです。

従来の銀行が行う積算価格での融資の場合、どうしても2〜3割の頭金が必要でした。案件や銀行によると、4割を要求してくる場合もあります。
これに対しノンリコースローンでは、購入予定の物件が、銀行が融資をするに足る物件だと判断した場合、全額融資も可能となります。自己資金があまり用意できない方にはうれしい融資制度です。
しかし、当然金利は若干高めになります。

また、ノンリコースロンは非遡及型(それ以上に返済する必要がない)のローンなので、万が一返済できなくなった場合、通常の融資と異なり、担保設定した物件以外に借入金の返済は発生しません。
つまり、担保にした物件で債務の全てをカバーできない場合でも、それ以上に返済する必要がありません。

ただし、日本のノンリコースローンは数年間という短い借入期間しかないのが普通です。
期間満了時には一括返済か、借換えの必要があるので注意が必要です。
ですので、満期時にどういった借換えができるかが重要な鍵となります。

借換えの必要がない欧米スタイルのノンリコースローンが日本にもあれば、さらに不動産投資の幅は広がりますが、今後日本でノンリコースローンが増え、定着するかどうかは分かりません。
ローンだけに限らず日本の不動産業界には、封建社会の名残りともいえる日本独自の制度や習慣が溢れ、それが現代まで連綿と続いてきた経緯がある反面、緩やかに欧米スタイルを取り入れる流れもあります。
あまり過剰な期待はできませんが、気にかけておく必要はありそうです。